神域・霊場

鎮守の杜や霊場は、千年の祈りが土地に染み込んだ磁場であり、神仏と死者が共に在る空間である。御霊信仰、無縁仏の供養、修験の行場としての記憶が幾重にも層をなし、結界の内側でうごめく気配は信仰の篤さに比例して濃く立ちのぼる。

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都道府県別の神域・霊場スポット

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大岩神社
京都府 京都市伏見区·神域・霊場

大岩神社

深草の大岩山山頂付近に鎮座する神社で、山中の巨岩を男女二神として祀るとされる。江戸期の火災で古文書を失ったため創建の経緯は判然としないが、難病平癒、特に結核の治癒に霊験があるとされ、遠方からも参拝者を集めた時期があったと伝わる。参道には、日本画家の堂本印象が母の病気平癒の礼として奉納したという、独特の意匠を持つ石鳥居が連なっている。戦後は常駐の神職を失い、台風被害などで鳥居や祠が倒れたまま放置され

秋田県 由利本荘市·神域・霊場

お竹地蔵

由利本荘市松ヶ崎、羽後亀田駅近くの橋のたもとに、小さな地蔵が祀られている。伝承によれば江戸中期の宝暦年間、亀田の町に住む娘「お竹」が行商の途中に増水した川(黒川)を渡ろうとして転落し、命を落としたという。その後、事故のあった場所に若い女性の霊が現れるという噂が広がった。近くの光禅寺の住職はこれを鎮めるため藩に架橋を願い出て、新しい橋が架けられた。橋の完成後、供養のために石工へ地蔵を注文し、運び入れ

静岡県 御殿場市·神域・霊場

二岡神社

二岡神社は御殿場市東田中に鎮座し、日本武尊の東征に創建の由来を持つとされる北駿地方でも古い神社で、境内には応永29年(1422年)に大森頼春が奉納したと伝わる石灯籠(市指定有形文化財)や、樹齢数百年の杉が並ぶ社叢(市天然記念物)が残る。黒澤明監督「七人の侍」をはじめ多数の映画やドラマのロケ地としても知られ、ヒメボタルの観察地としても親しまれる一方、静岡県内屈指の心霊スポットとしても名前が挙がる。ネ

愛知県 一宮市·神域・霊場

織姫乃碑

愛知県一宮市の光明寺境内にある墓地の一角に、「織姫乃碑」と呼ばれる石碑が立っている。碑が建てられた背景には、明治33年(1900年)1月23日未明に発生した織物工場の火災がある。当時、女工の逃亡を防ぐ目的で寄宿舎の窓には鉄格子が取り付けられ、出入り口も施錠されていた。就寝中だった49名の女工のうち18名は脱出できたものの、残る31名は火の回る建物から逃げることができず亡くなったと伝わる。犠牲者の多

石人山古墳
福岡県 八女郡広川町·神域・霊場

石人山古墳

福岡県八女郡広川町一條にある前方後円墳。八女古墳群を構成する古墳のひとつで、墳丘の全長は約107メートル、築造は五世紀前半とされる。後円部の石室前には石人社が建ち、阿蘇溶結凝灰岩を彫り出した武装石人が一体、石室に背を向けて据えられている。まとった短甲は三角板を組んだ形をよく写しており、腰には草摺、左脇には石刀を収めるための抉り込みが彫られている。高さは約1.8メートル(町の解説では約2メートルとす

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米一丸地蔵尊(米一丸の塔)
福岡県 福岡市東区·神域・霊場

米一丸地蔵尊(米一丸の塔)

福岡市東区箱崎の住宅地に、花崗岩を九層に積み上げた高さ約4.2メートルの石塔が立つ。福岡県の指定文化財で、様式と風化の程度から鎌倉時代末期、1300年代初頭の造立と推定されている。塔の南東には米一丸地蔵尊の堂が並び、堂内に米一丸と妻の位牌が納められている。 塔に添えられた言い伝えでは、文治年間(1185〜1189年)、京の一条殿が家臣・米一丸の妻に横恋慕し、博多へ質入れされた太刀を取り戻せという

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比治山陸軍墓地
広島県 広島市·神域・霊場

比治山陸軍墓地

比治山公園内に位置するこの墓地は、1872年の広島鎮台設置に伴って整備された旧陸軍墓地である。1877年の西南戦争から太平洋戦争にかけて命を落とした兵士など約4500柱が埋葬され、約3500基の墓石が並ぶ。日本兵のほか、中国・ドイツ・フランスの軍人の墓も含まれており、1900年の北清事変で亡くなったフランス兵のための専用区画も設けられた。戦後は進駐した米軍によって整地され荒廃したが、有志の手で復旧

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千日墓地(辻の千日墓地)
京都府 木津川市·神域・霊場

千日墓地(辻の千日墓地)

京都府木津川市加茂町、石仏の里として知られる当尾地区の一角に、辻の千日墓地と呼ばれる古い墓地がある。当尾に点在する墓地の中でも最も古い部類に数えられ、土葬が行われていた時代からの墓域が今も残る。境内には永仁六年(1298年)に建立された花崗岩製の十三重塔が立ち、初重の軸部には仏坐像が舟形に彫られており、国の重要文化財に指定されている。周辺には南北朝から室町期にかけて作られたとされる阿弥陀・地蔵の双

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白峯神宮
京都府 京都市上京区·神域・霊場

白峯神宮

白峯神宮は京都市上京区、かつて蹴鞠の家として知られた飛鳥井家の邸宅跡に建つ。祭神は保元の乱に敗れて讃岐国へ配流され、その地で崩御した崇徳天皇である。数え5歳での即位、譲位の強制、保元の乱での敗北という激動の生涯を経て、讃岐での8年間は経典の書写に費やされたと伝わる。上田秋成の読本『雨月物語』の一編「白峯」では、西行が白峯の陵を訪ねた際、成仏できぬまま怨霊となった崇徳院の霊と対面し、私怨によって平治

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妙国寺
大阪府 堺市堺区·神域・霊場

妙国寺

妙国寺は永禄5年(1562)、三好実休を開基として日蓮宗の学僧日珖を開山に迎え、堺の地に開かれた古刹で、境内には樹齢千年を超えるとされる国指定天然記念物の大蘇鉄がある。伝承によれば、この蘇鉄を気に入った織田信長が安土城へ移植させたところ、夜ごと「堺へ帰りたい」と泣く声が城内に響き、伐採にあたった家来たちは血を吐いて倒れたという。信長は古木に宿る霊を恐れて木を寺へ戻したと伝えられ、以来「夜泣きの蘇鉄

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六道珍皇寺(冥土通いの井戸)
京都府 京都市東山区·神域・霊場

六道珍皇寺(冥土通いの井戸)

六道珍皇寺は京都市東山区、大和大路通に位置する臨済宗建仁寺派の寺院で、創建は平安時代の延暦年間とされる(異説もある)。この付近は平安京の東方に広がった葬送地・鳥辺野へ至る道の入口にあたり、「六道の辻」と呼ばれてきた。六道とは仏教で説く死後の六つの世界を指し、この地は古くからこの世とあの世の境目とみなされてきた場所である。境内には、平安時代の官人・小野篁が夜ごと通ったと伝わる井戸が残る。篁は昼は朝廷

丈六寺
徳島県 徳島市·神域・霊場

丈六寺

徳島市丈六町にある曹洞宗の古刹、丈六寺は、白雉元年(650年)の草創を伝える寺院で、境内の三門は徳島県内最古の建造物とされる。戦国末期の天正9年(1581年)、土佐の長宗我部元親は、降伏していた牛岐城主・新開道善(実綱)を論功行賞の名目で丈六寺に招き、酒宴の後に主従を騙し討ちにしたと伝わる。殺害の理由については、道善が長宗我部方に降った後も旧主の三好家と通じていたことを疑われたためとする説と、有力

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