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山道・峠·山梨県 甲州市

大菩薩峠

大菩薩峠は山梨県甲州市と小菅村の境に位置する標高1897メートルの峠で、江戸時代には青梅街道の主要な峠道として人や物資が行き交った。明治期に柳沢峠経由の道が整備されると通行量は減り、以後は登山道として利用されるようになった。この峠を全国に知らしめたのは中里介山が1913年から30年近くにわたり連載した未完の大河小説『大菩薩峠』で、物語の冒頭、主人公の剣士が峠で年老いた巡礼者を理由もなく斬り殺す場面

神域・霊場·山梨県 上野原市

神明社(首吊り神社)

上野原市新田に鎮座する神明社は、天照大神を主祭神とする神社で、創建年は定かでないものの、安政三年(一八五六年)の再営、明治五年(一八七二年)の修復記録が残る。本殿は一間社流造で精巧な彫刻が施され、明治六年には村社に列せられた歴史を持つ。社は薄暗い林の中に位置し、境内で首吊り自殺があったとの噂から、訪れる者の間で「首吊り神社」という通称が使われるようになったとされる。語られる怪異としては、白い着物を

公園・城址·山梨県 韮崎市

新府城跡

新府城跡は、天正9年(1581年)に武田勝頼が甲斐国内での本拠移転を目的に築いた城で、七里岩と呼ばれる台地上に位置する。翌年、織田・徳川連合軍の侵攻を受けた勝頼は、わずか68日で本拠を放棄することとなり、天正10年3月、自ら城に火を放って退去した。この際、城内にいた人質の多くが焼死したことが『信長公記』に記されており、泣き悲しむ声が天に響くほどであったと伝わる。この短命かつ悲劇的な落城と結びつく形

水辺·山梨県 北杜市

すずらん池

すずらん池は山梨県北杜市小淵沢町井詰原にある、標高940メートル、周囲約500メートル、水深10メートルの池である。元は農業用のため池として造られたが、平成14年(2002年)に周辺が整備され、桜や紅葉を楽しめる公園として一般に開放されるようになった。現在は北杜市観光協会小淵沢支部が管理する観光地であり、釣りは禁止されている。 一方でこの池は、怪談師の稲川淳二が「恐怖の現場2」の中で「地獄に誘う

水辺·山梨県 甲州市

花魁淵

山梨県甲州市、国道411号旧道沿いで柳沢川に架かる淵は「花魁淵」と呼ばれ、通称は銚子滝である。伝承によれば、戦国時代末期に武田氏が滅亡した際、武田家が秘匿していた黒川金山の情報漏洩を防ぐため、金山奉行の指示で鉱山に仕えていた遊女55人が酒宴に招かれ、藤蔓で吊り上げた宴台の上で舞を披露させられた末に蔓を切られ、宴台とともに淵へ沈められて命を落としたとされる。この出来事が地名の由来と伝えられ、後年には

山道・峠·山梨県 南アルプス市

夜叉神峠

夜叉神峠は南アルプス市の山間部、標高約1770メートルに位置する峠で、白根三山を望む展望地として知られ、鳳凰三山への登山口にもなっている。峠の名は、かつてこの地に荒々しい神「夜叉神」が棲み、御勅使川の上流域に大雨や土砂崩れ、旱魃といった災いをもたらしたという伝承に由来する。人々は災いを鎮めるためにこの地に祠を建てたとされ、現在も峠道の稜線沿いにその祠が祀られている。 一方で、この峠は心霊スポット

水辺·福井県 福井市

一乗滝

一乗滝は福井市浄教寺町、一乗谷川の上流にある落差十七メートルほどの滝である。伝承では七一七年に僧泰澄がこの地に浄教寺を開き白山大権現を祀ったとされる。江戸時代に編まれた剣豪の伝記書『二天記』には、剣豪佐々木小次郎がこの滝の周辺で修行を重ね、秘剣「燕返し」を編み出したとの記述が残る。近隣の一乗谷は戦国大名朝倉氏の城下町であったが、一五七三年に織田信長の軍勢によって焼き払われ、多数の武士が討たれて一族

橋・高架·福井県 福井市

九十九橋

九十九橋は福井市の足羽川に架かる橋で、戦国時代に柴田勝家が北ノ庄城下町の整備にあわせて架けたと伝わる。橋の南半分を石、北半分を木で造るという珍しい構造を持ち、江戸時代の記録にもその姿が残されている。天正11年(1583)4月24日、勝家は羽柴秀吉との戦いに敗れ、妻お市の方とともに北ノ庄城で自害した。この命日の未明、旧暦4月24日丑三つ時に、首のない馬に乗った武者の行列がこの橋を渡るという伝説が伝わ

公園・城址·福井県 福井市

足羽山

足羽山は福井平野の中心にそびえる標高116メートルの独立峰で、江戸時代には愛宕山などの名で呼ばれた。山頂一帯は桜とあじさいの名所として日本さくら名所100選に選ばれ、動物園や博物館、遊園地が集まる市民公園として整備されているが、十数基の古墳が点在し、山の西側には市営墓地(西墓地)が広がる。この墓地の一角では、昭和14年(1939年)から平成11年(1999年)まで福井市営の火葬場が稼働しており、新

水辺·福井県 敦賀市

気比の松原

福井県敦賀市の敦賀湾に面する気比の松原は、虹の松原・三保の松原と並ぶ日本三大松原の一つで、1934年に国の名勝に指定された景勝地である。奈良時代から平安時代には渤海使を迎える松原客館が置かれ、氣比神宮の神苑として管理されてきた由緒ある松林で、聖武天皇の時代に一夜で松が生い茂り異国の船団を退けたという「一夜の松原」伝説も伝わる(異国船を追い返した主体には神功皇后や蒙古襲来時とする異伝もある)。夏は海

隧道・トンネル·福井県 敦賀市

山中トンネル(旧北陸線山中トンネル)

山中トンネルは、福井県敦賀市と南越前町の境にある旧北陸本線のトンネルである。1896年(明治29年)に敦賀と今庄を結ぶ山中峠越えの区間として開通し、全長は約1170メートル。急勾配をスイッチバックで越える山岳路線の一部として使われたが、1962年の北陸トンネル開通により本線としての役割を終えた。現在は県道として車両の通行が可能な生活道路となっており、周辺の旧トンネル群や関連施設とともに2016年に

神域・霊場·福井県 坂井市

雄島

雄島は福井県坂井市三国町に浮かぶ周囲約2キロの無人島で、越前加賀海岸国定公園に含まれる。柱状節理の断崖に囲まれ、島内には創建から1300年以上(約1370年)とされる大湊神社が鎮座し、古くから海上安全や武運を祈る神域として一般の立ち入りが制限されてきた。現在は赤い雄島橋(雄島大橋)で本土と結ばれ、参拝や散策で訪れることができる。隣接する東尋坊の断崖からは毎年一定数の転落死者が出ており、潮の流れによ