旧関山隧道(関山峠)
旧関山隧道は、宮城県仙台市と山形県東根市の境にある関山峠に、1880年(明治13)から2年をかけて掘られた、標高600メートル・全長287メートルのトンネルである。それまでの峠道は冬季の積雪や急坂で通行が困難であったため、馬車が通れる新道整備の一環として計画された。開削工事中の1880年7月、火薬を運んでいた人夫が旧仙台藩の番所跡付近で休憩していた際、タバコの火が運搬中の火薬箱に引火して爆発し、住人を含む男女23名(胎児1名を含む)が死亡、7〜8名(資料により表記が異なる)が重傷を負う惨事となった。1882年に完成した隧道は、鉄道開通による交通量減少や1937年の拡幅工事を経て使われ続けたが、1968年に新トンネルが開通すると閉鎖され、現在は近代化産業遺産に指定されている。封鎖後の旧隧道やその周辺では、爆発事故の殉職者と結び付けられる霊の噂をはじめ、人影や女性の霊など様々な目撃譚が複数の記録で語られており、峠道自体も交通の難所として事故が繰り返し起きたと伝えられている。