織姫乃碑
愛知県一宮市の光明寺境内にある墓地の一角に、「織姫乃碑」と呼ばれる石碑が立っている。碑が建てられた背景には、明治33年(1900年)1月23日未明に発生した織物工場の火災がある。当時、女工の逃亡を防ぐ目的で寄宿舎の窓には鉄格子が取り付けられ、出入り口も施錠されていた。就寝中だった49名の女工のうち18名は脱出できたものの、残る31名は火の回る建物から逃げることができず亡くなったと伝わる。犠牲者の多くは若い女性で、事件当初その墓は誰のものかも分からない小さな墓石として墓地に点在していたという。事件から75年後の1975年8月、これらを慰霊するために碑が建立され、無名の墓石が周囲に並べられた。この場所については、若い女性の霊が目撃されるとの報告や、声が聞こえるといった話が複数の心霊スポット紹介サイトで紹介されている。史実としての火災の記憶と、こうした噂とが結びつき、心霊スポットの一つとして知られるようになった場所である。

