
辺戸岬
沖縄本島最北端に位置する辺戸岬は、サンゴ礁が隆起した断崖とカルスト台地が広がる景勝地で、米国統治下には祖国復帰を訴えるのろしが上げられた歴史を持つ。一方で、深夜に国道58号を走行中、後部座席のドアを叩かれる音を聞いたという話や、崖の縁に立つ白い人影が近づくと消えるという目撃談が伝えられている。この人影は沖縄戦で命を落とした人々や、崖から身を投げた人の霊と結び付けて語られることが多い。ブレーキ痕のない単独事故が起きたとの話や、波音に混じって「助けて」「帰れ」といった声が聞こえるという証言も残る。特に知られているのが、コンビニ付近で乗せた同乗者が到着後に崖から姿を消したという話で、警察も同種の通報に慣れているという逸話まで添えられている。実際に2018年には岬付近で人が海に転落したとの通報や、岩場で男性が死亡しているのが発見される事故が相次いで報じられており、こうした事実が怪談に重みを与えている一因ともいえる。