佐白山(笠間城跡)
佐白山は茨城県笠間市中心部に位置する標高182〜205メートルほどの小山で、古くは神の使いとされる白い雉・白い鹿・白い狐が棲むとの伝承から「三白山」とも呼ばれた。山頂には式内社の論社である佐志能神社が鎮座する。鎌倉時代、笠間時朝は麓の寺院同士の争いに介入して徳蔵寺などの僧兵を攻め滅ぼし、1219年に山頂へ本格的な城郭を築いたのが笠間城の起源とされる。以後18代にわたり笠間氏が統治したのち、江戸期には他の大名家が入り石垣を備えた城郭に改修されたが、明治の廃城令により取り壊された。現在も堀や石垣の一部が残り、2011年の地震で崩落した箇所は立入が制限されている。こうした戦乱の歴史を背景に、山中では武士や親子連れの霊が目撃されるという噂が広まっている。城域には複数の井戸があるとされ、すべてを見つけると呪われる、あるいは神隠しに遭うといった言い伝えがある。井戸のひとつについては、暴行を受けた女性が投げ込まれたとの噂があり、映画『リング』に登場する井戸の元になったとする説も語られるが、出典の確認できない都市伝説の域を出ない。近隣のトンネルでは武士の姿を見た、クラクションを鳴らすと車が動かなくなったという体験談も伝わり、麓の池では女性の霊に引き込まれるとの噂も残る。