
大岩神社
深草の大岩山山頂付近に鎮座する神社で、山中の巨岩を男女二神として祀るとされる。江戸期の火災で古文書を失ったため創建の経緯は判然としないが、難病平癒、特に結核の治癒に霊験があるとされ、遠方からも参拝者を集めた時期があったと伝わる。男女二神が互いの病を看病し合った末に治ったという逸話が、この信仰の由来として紹介されることがある。参道には、日本画家の堂本印象が母の病気平癒の礼として奉納したという、独特の意匠を持つ石鳥居が連なっている。戦後は常駐の神職を失い、台風被害などで鳥居や祠が倒れたまま放置されるなど、荒廃が進んだとされる。倒木に触れて負傷したとの報告もあり、老朽化した社殿や建物にも崩落の危険が指摘されている。こうした無人の状態と重なるように、参道沿いの池に火の玉が飛ぶ、鳥居の付近で家鳴りのような音が響く、竹林や林の中から足音だけが聞こえるといった噂が近年広まっている。男女や少年とみられる人影を見たという話も伝えられており、荒れた社殿の雰囲気とあわせて紹介されることが多い。動画投稿者らの訪問を通じてこうした噂が拡散されたことに対し、無人になった神社を心霊スポットとして扱われることを好ましく思わない声も上がっている。