
室蘭チキウ岬灯台
標高130メートルの断崖に立つチキウ岬灯台では、岬の縁に近づくと背後から「誰かに引き寄せられるような感覚」を覚えたという体験談が、訪れた観光客の間でひそかに語られている。深夜に灯台付近を訪れた者が、崖下の波音に混じって人の呼び声のようなものを聞いたとも言われており、無人化された灯台の周辺に人影らしきものが見えたという目撃情報もあるとされる。かつてこの断崖では不慮の転落事故が複数起きたとも伝わっており、その影響か、夜間に訪れると何かに足を引っ張られるような感覚を訴える者もいると噂されている。地元では「岬に近づきすぎてはならない」という言い伝えが残っているとも言われる。 チキウ岬灯台は、北海道室蘭市母恋南町の太平洋に突き出した断崖の上に建つ白亜の灯台で、室蘭市を代表する景勝地のひとつである。地名の由来はアイヌ語の「チケゥエ・ピリカ・ノ・ペッ(断崖の美しい川)」または「チケップ(鯨が群れる場所)」とされ、明治期に「地球」という漢字が当てられた。灯台の初点灯は1920年(大正9年)で、高さ14.5メートルのコンクリート構造。1978年に無人化され、現在は海上保安庁が管理する。周辺は地球岬展望台として整備されており、1985年の「北海道の自然100選」と1986年の「新日本観光地100選」でいずれも1位に輝いた景勝地でもある。冬期は積雪・凍結による足元への注意が必要。