
旧北海道庁旧本庁舎
明治の煉瓦が積み重なるこの赤れんが庁舎では、夜間に人影が窓の内側を横切るのを目撃したという証言が複数寄せられているとされる。特にドーム付近の窓に、明治期の官服を思わせる人物の影が映ると囁かれており、「開拓期に過労や苦難で命を落とした者たちの念が残っている」という噂がまことしやかに語られている。また、敷地周囲の歩道を夜に歩いた人物が、建物の方向から低い呻き声のようなものを聞いたという体験談も一部で伝わっているという。煉瓦の壁に手を触れると急に体が重くなった、という話も地元では知る人ぞ知る怪談として語り継がれているとされる。 旧北海道庁旧本庁舎は、1888年(明治21年)に竣工した煉瓦造の官庁建築で、アメリカ・ネオバロック様式を取り入れた左右対称の外観と屋根中央のドームが特徴的な、北海道を代表する明治建築のひとつである。通称「赤れんが庁舎」として親しまれ、国の重要文化財にも指定されている。竣工後は約80年にわたり北海道庁の本拠地として機能し、北海道の近代化・開拓事業に関わる重要な政策決定が行われてきた歴史を持つ。1968年(昭和43年)に新庁舎へ機能が移転した後は文化遺産として一般公開されていたが、2019年(令和元年)より大規模な保存修繕工事のため公開を休止しており、2025年(令和7年)のリニューアルが予定されている。工事中も外観は敷地周囲の歩道から見学可能とされている。
