
旧成田街道
旧成田街道は、千葉県成田市を通る古道で、江戸期に成田山新勝寺への参詣客でにぎわった街道の一部にあたる。街道全体は葛飾の新宿で水戸街道から分岐し、市川・船橋・大和田・佐倉・酒々井などを経て成田へ至るおよそ五十キロの道で、幕府の公文書では佐倉街道と記されていた。歌舞伎の成田屋・市川團十郎の信仰などを通じて成田不動への参詣が広まると参詣路として発達し、江戸からの旅人のために沿道には数多くの道標が建てられ、その一部は今も各所に残る。近代以降は鉄道や国道に主役を譲り、旧道の区間は交通量の少ない静かな道となった。心霊スポットとしては、成田市内の他の地点ほど具体的な怪異の言い伝えが確認できず、参詣路として長い歴史を重ねた古道であること自体が、うわさの背景として語られる程度にとどまる。
