柵原鉱山跡(柵原鉱山トンネル・火之谷隧道)
岡山県美咲町の柵原鉱山は、江戸時代初期に発見されたとされる硫化鉄鉱の鉱山で、大正から昭和にかけて東洋屈指の規模に発展した。1918年の豪雨では地すべりが吉井川を閉塞して周囲一帯が冠水し、多くの犠牲者とともに坑道全体が水没する事態となったほか、1945年の枕崎台風でも坑道が水没する被害を受けている。1991年3月に閉山し、選鉱場や竪坑の跡、隣接する隧道が残された。現在は跡地の一部が資料館や公園として整備されている一方、閉山後に残る坑道やトンネルの周辺は、地元で古くから知られる心霊スポットとして語られている。噂の中心は隧道内でのできごとで、坑道入口付近で首を吊った人がいたとの話や、夜間や曇天の日に隧道の奥から人影がゆらゆらと現れるという目撃談が伝わる。写真を撮ると赤いオーブが写り込むという報告も複数見られ、それが現れたら引き返すべきだという言い伝えも残る。ネット上の掲示板等ではこうした噂の信憑性を疑う声もあるが、往時に多数の人命が失われた歴史的背景と結び付けられ、現在も心霊スポットとして名前が挙がり続けている。