
犬越路隧道
犬越路隧道は、神奈川県足柄上郡山北町中川と相模原市緑区、山梨県道志村を結ぶ交通路として1970年(昭和45年)3月に開通した、全長約800メートルの林道トンネルである。標高1060メートルの犬越路峠付近、標高約900メートルの地点に位置し、照明はなく、現在は南北両側の林道で土砂崩落が相次いだため車両の通行が禁止されている。峠へ至る道は開通当初から利用が限られ、現在は南側ゲートからトンネルまで徒歩で4〜5キロメートルを要する。 このトンネルについては、天井から女性の霊が逆さまに下がり、通行する者を見下ろすという話が伝わっている。女性がトンネルを通過すると霊に取り憑かれ、白目をむいて笑い出すといった噂も存在する。近隣の池で女性の遺体が発見されたという話も一部で伝わっているが、これを裏付ける公的な記録は確認されていない。峠の名は、戦国時代に武田信玄が北条氏の小田原を攻める際、犬を先導役として峠を越えたという伝承に由来するとされ、地名研究では険しい道を意味する方言「イノ」が転化したものとする説もある。
