
越前岬灯台
福井県越前町の日本海に突き出した断崖の上に立つ越前岬灯台。1940年の初点灯以来、海抜131メートルの高さから光達距離21海里に及ぶ灯光を放ち、沿岸の航行安全を支えてきた。灯台が立つ越前岬は礫岩層の海食崖が数キロメートルにわたって続き、高さ100メートルに及ぶ断崖部を持つ越前海岸の代表的景勝地である。越前加賀海岸国定公園の特別保護区に指定され、重要文化的景観に選定されている。 江戸時代から明治時代にかけて、日本海では北前船と呼ばれる商船が大阪と北海道を日本海回りで往来し、敦賀は中継地として重要な役割を果たしていた。越前町を含む福井沿岸部は古くから漁業と海運に支えられた地域であり、船乗りたちが営んできた営為の記録は、今も地域に社や供養塔という形で静かに受け継がれている。冬には周辺のスイセン群落が花期を迎え、灯台とともに一帯の代表的な景観を構成している。