
長野県 塩尻市·山道・峠
沓沢湖
長野県塩尻市の北小野地区にある沓沢湖は、沓沢川に建設された農業用ため池である。塩尻市西部の洗馬村では、かつて灌漑用水を奈良井川下流から取水していたため、季節による水不足が農業経営の課題となっていた。これを解決するため、長野県が県営洗馬村外二か所農業水利事業を計画し、土砂を盛り立てた。堤体の高さは26.9メートル。建設工事は1940年に着手され、1953年に完成した。当初は農業用水源として機能していたが、1973年からは上水道水源としても利用されるようになり、周辺の飲用水供給を担ってきた。近年、その役割終了に伴い、湖の水が抜かれ、埋め立て工事が進行中である。地元住民からは、小学生の遠足コースとして利用されていたという記録が残っており、地域の生活に静かに寄り添ってきた水辺である。