
三重・丸山公園付近
三重県亀山市の丸山公園付近は、東海道五十三次の宿場町として栄えた亀山の市街地外縁に位置し、戦後の宅地化と高度経済成長期の開発のなかで形成された緑地である。周囲には廃業した施設の建屋が一部残り、昼は近隣住民の散策路として親しまれる一方、夜の暗がりは独特の静けさを湛え、地元では古くから旅人や行き倒れに関わる怪異の語りが交わされてきた土地である。 寄せられる体験談で繰り返し語られるのは、深夜に園内を訪れると、人気のないベンチや遊具のあたりから視線を強く感じ、振り返ると誰の姿もない、というものである。廃墟化した施設の方角から、扉が軋むような音と低い話し声が断続的に響いた、街灯の光が一瞬だけ揺らぎ、影が地面を横切るように見えた、と語る来訪者もいる。風のない夜に枝葉だけが妙に揺れ、足音らしき響きが背後を追ってきたとの声も寄せられている。 地元では、現象を旧街道沿いに眠る無縁の旅人たちへの慰霊と結びつけて受け止め、安易に騒ぐ場所ではないと節度を持って語り継いできた。公園そのものは住民の憩いの場でもあり、深夜の肝試し的な訪問を避け、宿場町としての歴史と亡き旅人たちに静かに向き合う姿勢が望まれている。 廃墟部分への立ち入りは不法侵入にあたるうえ、床抜けや転倒、落下物による怪我の危険が極めて高く、絶対に避けるべきである。深夜の単独訪問は地域住民への迷惑にもつながるため、訪れる場合は日中に公園の表側を散策するに留め、東海道沿いの歴史と亡き旅人たちへの敬意と哀悼を忘れない態度が強く求められる。

