
千日墓地(辻の千日墓地)
京都府木津川市加茂町、石仏の里として知られる当尾地区の一角に、辻の千日墓地と呼ばれる古い墓地がある。当尾に点在する墓地の中でも最も古い部類に数えられ、土葬が行われていた時代からの墓域が今も残る。境内には永仁六年(1298年)に建立された花崗岩製の十三重塔が立ち、初重の軸部には仏坐像が舟形に彫られており、1937年に国の重要文化財に指定されている。周辺には南北朝から室町期にかけて作られたとされる阿弥陀・地蔵の双仏石なども点在し、中世からの石造文化財が集まる場所として知られる。こうした古い墓域については、夜間に土の中から這い出ようとする人影が見えるという話や、上空を漂う火の玉を見たという話、女性の霊らしき姿を見たという報告がいくつかのサイトに寄せられている。いずれも詳細な人物像や年代は伝わっておらず、古い墓地特有の噂として扱われている。ネット上では、電話中に女性のうめき声のようなものが聞こえたという投稿や、墓地の奥からこちらをじっと見つめる人影を見たという体験が語られており、登山や石仏めぐりで立ち寄った人からの目撃報告も見られる。一方で、実際に石造美術を目的に訪れた人からは思ったほど怖さを感じなかったという感想や、近隣にはさらに恐れられている墓地があるという声も上がっている。現在は共同墓地として運営されており、生前申し込みが可能な区画も設けられ、心霊スポットとしてだけでなく当尾石仏めぐりの一環として訪れる人も多い。