
関之尾滝
関之尾滝は宮崎県都城市を流れる庄内川にかかる滝で、大滝・男滝・女滝の三段からなり、日本の滝百選に選ばれ、上流に広がる甌穴群は国の天然記念物に指定される景勝地である。滝にまつわる伝承として、約650年前、当地を治めた領主が催した月見の宴で、酌をした若い女性が酒をこぼした失態を恥じ、朱塗りの盃を抱いて滝壺に身を投げたという話が伝わる。その恋人が悲しみのうちに岩へ歌を刻んで姿を消したとも伝えられ、満月の夜には滝壺に盃が浮かぶとされるこの伝説にちなみ、その霊を慰めるとされる行事が現在も毎年催されている。こうした由来を背景に、滝周辺は心霊にまつわる話題としても取り上げられるようになった。滝壺付近で女性の悲鳴のような音を聞いたという声や、近くの吊り橋で白い服の人影を見たという報告、公衆トイレで足音や鏡に映る影を感じたという体験談がインターネット上の記録に見られる。甌穴群の付近で自分のものではない影が水面に消えていくのを見たとする話もあり、観光地としての知名度の高さとともに、こうした噂が繰り返し取り上げられている。