
旧内子フレッシュパークからり
愛媛県内子町は、伝統的な町並みと和ろうそく産業で知られる山間の町であり、観光と地場産業の振興を目的とした商業施設が点在してきた地域である。旧内子フレッシュパークからりとして語られる一帯には、かつて家族連れで賑わった遊興空間の名残があるとされ、利用が途絶えた後の静けさが訪問者に独特の印象を与える場所として、地域の心霊スポットに数えられるようになった。 寄せられる体験談で繰り返し語られるのは、深夜に遊具のそばに立ったとき、電源が落ちているはずの装置が軋みを上げて緩やかに動き始めるのを目撃する、というものである。子どもの笑い声がどこからともなく漂ったと語る者、倉庫の奥から物の擦れる音が長く続いたと記す者、人気のない通路で誰かの気配が背後をすれ違ったと感じた者がいる。 地元では、町の賑わいを担ってきた施設が静かに役目を終えた事実を受け止め、過去の記憶を懐かしむ語り口で話題にされる。怪異の話は、町の盛衰と人の営みを思い出すための媒介として穏やかに継承されている。 施設跡地は私有地や立入制限区域を含む可能性が高く、無断侵入は不法侵入に該当する。老朽化した遊具や建物は崩落の危険があり、夜間の探索は転倒や転落事故の確率を著しく高める。心霊目的の訪問は厳に控え、町並みや地場産業を巡る観光を通じて内子の文化に敬意を払いたい。