八国山緑地
八国山緑地は東京都東村山市と埼玉県所沢市にまたがる尾根状の都立緑地で、かつて八つの国の山並みを望めたことがその名の由来とされる。1333年の元弘の乱では、鎌倉幕府打倒を掲げた新田義貞がこの丘陵に本陣を構え、久米川の戦いで麓の幕府軍と戦ったと伝わる。尾根の一角に立つ将軍塚は、この戦勝を記念して築かれたと伝えられる塚跡で、往時の戦場の記憶を今に残す(塚自体の起源は富士塚や古墳とする説もある)。 アニメ「となりのトトロ」の舞台のモデルの一つともされ、日中は雑木林と谷戸が広がるのどかな緑地として親しまれる一方、日が落ちた後の様子は一変すると噂される。夜の山道では甲冑姿の武者らしき影が林の奥をよぎるという話や、女性の声で「おいでよ」と呼びかけられたという体験が伝えられ、声に応じて森の中へ進むと道に迷うともいう。 また、緑地の林内で自ら命を絶った人物の遺体が発見されたとの報告もあり、こうした出来事が噂に拍車をかけたと考えられている。