頓田貯水池
頓田貯水池は北九州市若松区に広がる人工の貯水池で、遠賀川から導水した水を若松区・八幡西区へ供給する北九州市の主要な水源となっている。現在の姿になる前、この一帯には頓田・三郎丸・神田といった集落が存在したが、貯水池拡張に伴い昭和期に水没し、住民は移転を余儀なくされた。集落にあった墓や祠、地蔵は貯水池周辺の高台に集められ、複数箇所にあった小さな社も一か所にまとめて祀られている。こうした歴史的経緯から、池の底には旧集落の記憶が眠っているとの認識が形成されている。近年はバス釣りやサイクリングで知られる一方、インターネット上の心霊情報サイトや動画では、第二貯水池にかかる橋からの転落死や、水辺で小さな子どもが溺れたという伝承が紹介され、女性らしき人影や赤い光の目撃、足音や物音の報告が語られている。これらの逸話について事実関係を裏付ける記録は確認されておらず、噂として流布している段階にとどまる。日没後は照明が乏しく見通しが悪くなるため、周辺は昼間とは異なる印象を与える場所とされている。