
旧土浦海軍航空隊跡地
茨城県土浦市の霞ヶ浦湖畔に立つこの跡地は、かつて日本海軍の飛行搭乗員育成の中枢を担った施設である。前身の霞ヶ浦海軍航空隊が1925年に開隊した後、1939年に横須賀から予科練(海軍飛行予科練習生制度)が移転され、1940年11月15日に土浦空として正式発足した。14歳半から17歳の少年たちが全国から選抜され、3年間の厳格な訓練を受けた。戦前15年間で約24万人が入隊し、そのうち約2万4千人が飛行課程を経て戦地へ赴いた。 1945年6月10日、施設は空襲により完全に破壊され、訓練生182名を含む多数の犠牲者を出した。戦没者は統計上、予科練出身者の約8割にあたる約1万9千人に及ぶ。戦後、跡地は自衛隊基地に転用されたが、2010年に予科練平和記念館が開館し、歴史の証言と平和学習の拠点となった。基地内の慰霊施設には、戦没者の遺影や遺品が保管されている。