佐賀県廃墟・残骸系 心霊スポット

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佐賀県の心霊文化

弥生の大環濠集落・吉野ヶ里遺跡を抱く佐賀は、二千年の人骨と鍋島藩の秘事が眠る玄界灘に面した古層の土地である。甕棺墓に葬られた弥生人の魂、日本三大怪談の一つ化け猫騒動で知られる鍋島の城下、唐津湾を見おろす唐津城と松浦党の海賊伝承——弥生から近世まで途切れなく続いた死者の堆積が平野の下に横たわり、夜風が古の声を運んでくる。

廃墟・残骸という場所

廃病院・廃校・廃工場は、人の営みが途絶えた瞬間の空気を凍結したまま朽ちていく場である。閉鎖の理由となった事故・経営破綻・集団的記憶の挫折が、剥落した壁や錆びた寝台に染みつき、訪れる者の足音だけがかつての日常をなぞる。

イノチャン山荘
佐賀県 神埼市·廃墟・残骸

イノチャン山荘

佐賀県神埼市神埼町城原の山中に佇む廃墟で、通称「イノチャン山荘」と呼ばれる。住宅地図では1982年当時「城原山荘」の名で記載されており、航空写真からは1967年に建物の原型が造られ、1981年に北側の棟が増築されたことが確認できる。宿泊棟と浴室棟が渡り廊下で結ばれ、レストランを備えた団体向けの合宿施設のような構造であった。1985年頃には南側に高速道路が開通し、周辺の景観は大きく変わった。1990年代に営業を終えたのち徐々に無人化し、2002年頃には主要な建物の多くが失われ、現在の廃墟の姿になったとされる。 この場所が心霊スポットとして知られるようになった背景には、精神に異常を来した「井上」という人物がこの山荘で無差別殺人を起こしたという噂がある。噂では経営者夫婦や子どもも犠牲になり、浴室付近で命を落としたとされ、その霊が今も建物内にとどまっていると語られる。こうした話は著名な怪談語りによる番組で紹介されたことで全国的に知名度が上がったが、廃墟を紹介する情報サイト側はこうした心霊スポットの噂について事実に基づかないものだとする注意書きを掲載しており、実際に事件が発生した記録は確認されていない。

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