宮崎県隧道・トンネル系 心霊スポット

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宮崎県の心霊文化

神武東征の出発地として日本神話の舞台を担う宮崎は、天孫降臨の地・高千穂を擁する古層の国である。岩戸隠れの伝承が今も残る高千穂峡と天岩戸神社、海蝕でできた青島の鬼の洗濯板、西都原台地に並ぶ三百を超える古墳群——神々と王の墳墓が連なる日向の地は、夜になると神話と幽冥の境がほどけ、古代の風が南国の闇をそっと吹き抜けていく。

隧道・トンネルという場所

山腹を貫くトンネルは、自然の境界を強引にこじ開けた人工の異界である。明治以降の鉄道・道路開削に伴う落盤事故、過酷な労役に倒れた工夫、人柱の伝承が地中に積層し、闇の奥に沈殿する。出口の光が遠ざかる錯覚は、訪れる者を時間ごと飲み込んでいく。

久峯隧道(コツコツトンネル)
隧道・トンネル·宮崎県 宮崎市

久峯隧道(コツコツトンネル)

久峯隧道は宮崎市佐土原町下那珂の国道10号沿いにある1962年竣工、全長73メートルほどの隧道で、照明のない直線トンネルである。通称「コツコツトンネル」として知られ、この呼び名は、クラクションを3回鳴らすとコツコツという足音が響き女性の霊が近づいてくる、あるいは車の窓ガラスを叩く音が聞こえるという噂に由来する。噂の由来としては、この付近に住むある女性が許されない相手と密会する際、相手がトンネル内でクラクションを3回鳴らして合図を送っていたとする話がある。ある時、いたずらで同じ回数のクラクションを鳴らした車が通り、合図と思い込んで駆け出した女性が走行中の車にはねられて亡くなったとする筋立てが紹介されている。加えて、トンネル周辺にはかつて防空壕や火葬場の跡地があったとする説も紹介され、戦時の記憶がこの場所の不気味さを補強する要素として結び付けられている。ただしこれらはいずれも検証されていない噂であり、実際の被害者や事件の記録は確認されていない。

浦城トンネル
隧道・トンネル·宮崎県 延岡市

浦城トンネル

浦城トンネルは宮崎県延岡市浦城町付近(北川町長井との境に近い)、国道388号沿いに位置するトンネルである。トンネル西側には延岡市営火葬場「悠久苑」があったが、2012年に新施設への移転に伴い閉鎖され、建物は現在も残るものの立ち入りはできない。かつて火葬場の前には公衆電話ボックスが設置されており、この電話ボックス付近で、電話をかけていた母親とその子どもが自動車にはねられ死亡したとの噂が伝わっている。この事故の噂を背景に、三輪車に乗った男の子の霊がトンネル内を走る車と並走するという話が広まった。ほかにも、トンネル内で車のエンジンが突然停止する、電話ボックスがあった付近から着信音が響くが履歴には残らないといった現象が報告されている。電話ボックスは既に撤去され、周辺は静まり返っているが、複数の心霊情報サイトで同様の噂が紹介され続けている。

旧矢立隧道
隧道・トンネル·宮崎県 日南市

旧矢立隧道

宮崎県北諸県郡三股町と日南市北郷町の境、鰐塚山の山腹に位置する旧矢立隧道は、昭和36年(1961年)に完成した長さ373.3メートル、幅5メートルの隧道である。平成10年(1998年)に新矢立トンネルが開通したことで主要地方道(都城北郷線)としての役目を終え、旧隧道は使われなくなった。掘削工事中に発破事故が発生し、複数の作業員が命を落としたと伝わるが、被害人数などの詳細は確認されておらず、あくまで噂の域を出ないとする紹介も見られる。この経緯を背景に、隧道内での人魂や火の玉、幽霊の目撃談が多く語られ、旧道のカーブミラーにはいるはずのない女性の姿が映るという噂も広まった。内部を撮影すると白いもやの中に複数の顔らしきものが浮かび上がって写り込むとの報告も見られ、宮崎県内でも古くから知られる心霊スポットの一つとして紹介されることが多い。隧道の入口は現在、コンクリートの壁で厚く閉鎖されており、公式には内部の崩落による危険性が封鎖理由とされている。三股町側は鰐塚山への登山道として一部整備され通行できるが、日南市側の道路は完全に廃道化しており、新トンネル脇から旧道に入っても隧道自体には近づけない状態が続いている。

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