
岩手・五葉山
五葉山は岩手県南東部の北上山地南部に位置する標高1,351メートルの山で、三陸沿岸の最高峰である。頂上付近の五葉山神社の祠には、阿弥陀如来をはじめ五仏が祀られており、古くから信仰の対象とされてきた。名称は山頂に群生していた五葉松に由来するとも、江戸時代に伊達藩の御用山として重要視されたことに由来するとも伝わる。 山は独特の植生で知られ、標高1,000メートル付近ではツツジの群落が、1,200メートル以上ではシャクナゲの大規模な群生地が広がる。ヒノキアスナロの原生林も残存し、1966年には岩手県立自然公園に指定された。山頂からは三陸のリアス式海岸を見渡すことができ、かつて沖合で操業した漁師たちが航海の安全を祈った霊山として認識されてきた。近年ではツツジやシャクナゲの名所として多くの登山者に訪れられており、日本三百名山にも選定されている。