
旧観音坂トンネル
旧観音坂トンネルは、滋賀県米原市と長浜市を隔てる峠に穿たれた隧道で、昭和8年(1933年)に竣工した。設計は当時の内務省技師・村田鶴によるもので、延長はおよそ320メートル、幅は6メートル前後とされる。坑口は前面に下見板張りを思わせる装飾を施した造りで、当時としては独創的な意匠と評価されている。長らく両市を結ぶ県道の要として山越えの交通を担ってきたが、2016年に新しい観音坂トンネルが開通したことで幹線としての役目を終えた。旧隧道は現在、落盤などの懸念から立入が制限されている。 このトンネルは滋賀県内では心霊の噂がある場所として名が挙がることが多い。ネット上では、坑内や周辺で女性の霊を見たといった趣旨の話が語られている。もっとも、こうした噂に結びつけられる具体的な事件や事故については、信頼できる資料で裏づけられているわけではなく、あくまで噂の域を出ない。旧隧道は閉鎖された構造物であり、内部は老朽化が進んでいるとされる。