滋賀県隧道・トンネル系 心霊スポット

3 件の「隧道・トンネル」に絞り込み

滋賀県の心霊文化

日本最大の湖・琵琶湖を抱く滋賀県は、最澄が開いた比叡山延暦寺を擁する仏教の聖地である。織田信長の焼き討ち、姉川合戦、坂本城落城——湖国は戦国の血を吸い続けた地でもある。井伊家の居城・彦根城、近江の古戦場跡、比叡の千日回峰行が続く山中。湖底と霊峰が抱える千年の祈りと怨念は、今も静かに水面下で揺らめいている。

隧道・トンネルという場所

山腹を貫くトンネルは、自然の境界を強引にこじ開けた人工の異界である。明治以降の鉄道・道路開削に伴う落盤事故、過酷な労役に倒れた工夫、人柱の伝承が地中に積層し、闇の奥に沈殿する。出口の光が遠ざかる錯覚は、訪れる者を時間ごと飲み込んでいく。

隧道・トンネル·滋賀県 彦根市

旧佐和山トンネル(佐和山隧道)

旧佐和山トンネルは彦根市の佐和山に位置し、大正13年(1924年)に開通した隧道である。彦根と鳥居本を結ぶ道の難所を解消するためとされ、地元有志の寄付を契機に県営事業として建設され、県内の隧道整備に多く携わった技術者が設計を担当した。昭和30年(1955年)に新トンネルが完成したことで旧トンネルは通行が途絶え、以後は廃道として現在に残っている。近隣には戦国時代に石田三成が城主を務めた佐和山城があり、この地域は関ケ原の戦い前後に戦闘の舞台となった土地でもある。こうした歴史的背景と結び付けられる形で、トンネル付近では首が不自然な向きになった男性の姿を目撃したという話や、内部や周辺を撮影すると人影のようなものが写り込むという話が複数の紹介記事で取り上げられている。ほかにも、背後から足音が付いてくる、壁の隙間から白い手が伸びるといった現象が紹介されており、廃道化から長い年月を経た隧道として、心霊スポットのひとつに数えられている。

旧観音坂トンネル
隧道・トンネル·滋賀県 米原市

旧観音坂トンネル

旧観音坂トンネルは、滋賀県米原市と長浜市を隔てる峠に穿たれた隧道で、昭和8年(1933年)に竣工した。設計は当時の内務省技師・村田鶴によるもので、延長はおよそ320メートル、幅は6メートル前後とされる。坑口は前面に下見板張りを思わせる装飾を施した造りで、当時としては独創的な意匠と評価されている。長らく両市を結ぶ県道の要として山越えの交通を担ってきたが、2016年に新しい観音坂トンネルが開通したことで幹線としての役目を終えた。旧隧道は現在、落盤などの懸念から立入が制限されている。 このトンネルは滋賀県内では心霊の噂がある場所として名が挙がることが多い。ネット上では、坑内や周辺で女性の霊を見たといった趣旨の話が語られている。もっとも、こうした噂に結びつけられる具体的な事件や事故については、信頼できる資料で裏づけられているわけではなく、あくまで噂の域を出ない。旧隧道は閉鎖された構造物であり、内部は老朽化が進んでいるとされる。

隧道・トンネル·滋賀県 高島市

海津大崎のトンネル

海津大崎は琵琶湖畔にせり出した岩礁地帯で、桜の名所として知られる観光地である。滋賀県道557号の湖岸道路には、昭和10年から11年にかけて掘削された5本のトンネルが連なり、中でも中央の2本目から4本目にかけての短い区間で怪異の噂が集まっている。伝えられる内容は、トンネルを抜けた後に車体へ手形状の跡が付いていたというもの、走行中に前照灯が突然消えて事故につながったというもの、甲冑姿の人影や、帽子とコートを着た男性が路上に立つのを見たというものなど多岐にわたる。近隣の大崎寺には、安土城が落城した際の血染めの城材を天井に用いたとされる「血天井」が伝わっており、この寺の由緒がトンネルの怪異と結び付けて語られることがある。桜の時期には花見客で賑わう一方、それ以外の季節は人通りが少なく静まり返るこの湖岸道路の一角が、様々な怪異譚の舞台として知られるようになっている。

滋賀県の他のカテゴリ