ゆうれい坂(南品川)
品川区南品川五丁目、大井町駅の近くにある坂道。ゼームス坂と仙台坂に挟まれた狭い道で、途中でクランク状に折れ曲がっており見通しが悪い。坂の全長は80メートルほどで、上からも下からも途中の曲がり角までしか見通せない構造になっている。品川区の公式資料によれば、かつて坂の両側に大きな木々が生い茂り、昼間でも薄暗く、夜間は人通りが絶えて寂しい場所だったことから「ゆうれい坂」の名がついたとされる。負の響きを避けるためか、近年は地元で「ニコニコ坂」という別称で呼ばれることもあり、周辺が住宅地化した現在は往時のような暗く寂しい雰囲気は薄れているという。一方、インターネット上の一部の心霊スポット紹介記事では、この名称の由来をかつて起きたとされる連続殺人事件に結びつける説が取り上げられており、霊感が強い人には何かが見えるという噂も伝えられている。坂をモチーフにしたホラー小説「ゼームス坂から幽霊坂」(吉村達也著、2001年刊)も出版されており、庭に埋めた妻の遺体とは別に、生前と変わらぬ様子の妻が家に現れるという筋立てで、地名の持つ不気味な響きが創作の題材にもなっている。
