立神峡
熊本県氷川町を流れる氷川中流域にある立神峡は、石灰岩層を侵食した高さ約75メートル、幅約250メートルの岸壁が連なる景勝地で、五木五家荘県立自然公園に指定され紅葉の名所として知られている。地名は岩壁の洞穴を指す「穴洞」という呼び名から「立神」となったと伝わり、集落としての立神は戦国期の史料にも見える古い歴史を持つ。一方でこの渓谷は水難事故が多い場所としても知られ、熊本日日新聞の記事によれば1995年、2006年、2012年、2013年に溺死事故が報じられており、キャンプ場が賑わう夏場には飛び込み禁止の看板が設置されている。こうした事故の多さを背景に、川で泳いでいると水中から足を引っ張られる感覚を覚えたという声や、吊り橋付近で白い着物姿の女性の姿を見たという報告、軍服姿の男性を見たという目撃談が伝わっている。心霊の噂は、繰り返される水難事故と結び付けられる形で語られることが多い。
