福岡県その他系 心霊スポット

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福岡県の心霊文化

玄界灘と筑紫平野を擁する九州の玄関口・福岡は、大宰府以来千年以上、大陸との関わりと炭鉱の血涙を刻んできた地である。日本最恐と名高い旧犬鳴トンネル、明治の繁栄と犠牲を物語る志免鉱業所竪坑櫓、菅原道真の怨霊を鎮める大宰府天満宮——栄華と労苦、流謫の記憶が幾重にも重なり、九州の闇はここ博多の地から西へと深く広がっていく。

その他という場所

既存の地形や用途では括れぬ場にも、土地固有の因縁は宿る。交通の要衝、軍事施設跡、産業遺構、来歴の途絶えた建造物など、分類を拒む空間ほど語りの空白を抱え込む。沈黙の中に堆積する名もなき記憶こそ、新たな怪談を生み出す苗床となる。

千仏鍾乳洞
福岡県 北九州市小倉南区·その他

千仏鍾乳洞

北九州市小倉南区の平尾台にある千仏鍾乳洞は、1935年に国の天然記念物に指定された大規模な洞窟である。平尾台は日本三大カルストの一つで、約3億4千万年前の海洋生物の遺骸が石灰岩となり、地殻変動を経て現在地に至ったカルスト台地である。この石灰岩層が地下水の浸食作用により、幾千万年の歳月をかけて形成された。 洞窟は平尾台の東側断崖に開口し、奥行は約900メートルに及ぶ。洞内は四季を通じて気温16度、水温14度で保たれ、鍾乳石、石筍、石柱が豊富に発達している。特に大小30余個の鍾乳石が垂下し、光の反射によって多くの造形を見せる。現在も地下水が流れており、洞窟は今なお浸食・発達の過程にある。 「千仏」の名は、古くは天平13年に行基の開創とされる叡山願光寺の末寺「千仏院」に由来する。その後、天正年間に大友宗麟の兵火で焼失し廃絶した。入口から480メートルまでは通常の歩行が可能だが、その先は水深が増し、流水に足を浸して進む「奥の細道」と呼ばれる区間がある。

平尾霊園
福岡県 福岡市南区·その他

平尾霊園

福岡市南区に位置する市営の平尾霊園は、標高100mほどの鴻巣山北側の山腹に広がっている。この山はかつて陸軍の射撃場として使われていたとされ、1975年に緑地保全地区の指定を受けた後、遊歩道や展望台が整えられた。 霊園の正面入口から坂を上る途中には池があり、そのほとりに稲荷社が祀られている。この社の前で犬が急に足を止め、無理に引いて進ませると社に向かって吠え続けるという話が伝えられている。 坂を上り切った山中の遊歩道沿いには、旧防空壕の跡が今も残る。付近で自殺が起きるたびにその壕へ霊が集まってくるとされ、興味本位で近づくと漂う霊に取り憑かれるとも言われる。壕の近くには弔いのための社が置かれ、管理者以外は近づかないよう呼びかけられている。 山頂付近の展望台では、夜に階段を上る途中で人とすれ違ったが同行者には見えていなかったという話や、静まった林の中で足音だけが響く、何者かの視線を感じるといった体験が語られる。霊園から漂ってきた霊がこの山に留まっているとする見方もあり、鴻巣山全体が霊園と地続きの場として意識されてきた。

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