
鳥取砂丘 砂丘会館廃墟
鳥取砂丘の西側に立つ円形ドライブイン「砂丘パレス」は、地元企業と阪神電鉄の出資により昭和40年3月に開館し、円形の回転式展望台を備えた観光施設として砂丘全景を眺める絶景ポイントであった。昭和51年に砂丘会館に経営移譲されたのちも、砂丘センターとの立地競争に敗れ、昭和57年から58年にかけて営業を終了した。以来、月明かりに照らされた夜間の廃墟周辺では、砂上に現れて途中で消える足跡や、建物の窓に一瞬立つ人影のような輪郭が目撃されるという報告が続く。砂丘自体は江戸末期から明治初期の埋葬遺骨を含む地層を持ち、2011年には成人男女4体の人骨が発見された。事件性はないとされる一方、この発見以降、夜間に砂中から腕のようなものが現れる、あるいは海辺で足を引かれる感覚があるといった話が付近一帯でささやかれるようになり、廃墟の存在と結び付けられることで観光ブーム期の終焉を象徴する場所として心霊スポット愛好者の関心を集めてきた。もっとも、廃墟をまとめたサイトの中には、こうした心霊の噂を「事実無根」と明確に否定する見解も存在し、噂の真偽については評価が分かれている。現在、建物は資材置き場として管理され、鉄条網で囲われて厳重に立ち入りが制限されているが、外壁と展望台のガラスはおおむね良好な状態を保ったまま、砂に埋もれるように時間の経過を刻み続けている。

