和歌山県の山道・峠系 心霊スポット
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黒潮洗う紀伊半島を擁する和歌山県は、修験と熊野信仰の総本山である。空海が開いた高野山奥之院に立ち並ぶ二十万基を超える墓石群、白浜の断崖絶壁に口を開ける三段壁洞窟、千年の参詣道・紀州熊野古道——蘇りの地と呼ばれる熊野三山は、生者が死者と出会う霊場であり、入水往生の舞台でもあった。海と山に閉ざされた紀伊の闇は、今も濃く深い。 峠は古来、村境を越える者を試す結界であった。修験道の行場、行き倒れの旅人、街道筋を彩った辻斬りや山賊の血が、杉木立の闇に折り重なる。山姥や天狗の伝承は、迷えば二度と戻れぬ山の不可知に対する、先人の畏れの結晶である。



