
角島大橋
角島大橋は、山口県下関市豊北町の神田と角島の間、海士ヶ瀬戸に架かる全長およそ1,780メートルの道路橋である。1993年に着工し2000年に開通した。架橋以前は渡船が唯一の連絡手段で、冬季の風浪時には欠航が続き、医療や消防の面で島の暮らしに支障が生じていたという。澄んだ海をほぼ一直線に渡る景観で広く知られる一方、この海峡には古い伝説が残る。本土側の高壺山から鬼が石や岩を投げ入れて瀬ができたとされ、その「海士ヶ瀬」、鬼の頭領の角を沖に埋めたことに由来するという「角島」、若い鬼が丘を投げ入れたとされる「鳩島」など、周辺の地名がこの鬼の物語と結び付けて説明されてきた。頭領の鬼はやがて社を守る役目を担って生涯を終えたとも伝えられる。さらに橋の上から海を見ると、響灘と日本海の潮がぶつかる境目が一本の線のように浮かび上がることがあり、この「あるはずのない線」もまた、海峡にまつわる不思議として話題にされることがある。
