
橋・高架·島根県 松江市
一畑電車 矢上鉄橋
島根県松江市の一畑電車北松江線は、大正末期から昭和初期の1914年から1928年にかけて段階的に開業した私鉄路線である。出雲大社参詣輸送を主な目的として敷設され、宍道湖の北岸を長く走る現在の路線は、地形的にも歴史的にも複雑な水辺空間を横断している。宍道湖周辺は平野が広がる地域だが、水準点の変動が大きく、特に昭和47年(1972年)7月の豪雨災害では堤防決壊により湖岸部の一帯が甚大な被害を受けた。こうした水害と地形の特性を背景に、当地域では列車運行に伴う事故や水難に関する語り部の伝承が長く引き継がれてきた。