
旧秋田廃金山坑道跡
秋田県仙北市の山間部に残る廃金山は、江戸時代から採掘が営まれた鉱山遺構である。秋田藩領内では和銅元年(708年)の尾去沢金山の開山伝説に始まり、江戸時代後期には400を超える鉱山が操業していた。仙北市周辺でも日三市鉱山、高沢鉱山、宮田又鉱山をはじめ複数の金・銀・銅鉱山が営まれ、地域経済を支えてきた。これらの鉱山は明治時代に近代化され、昭和期を通じて採掘が続けられたが、1970年代のエネルギー資源の転換と海外鉱物資源の大量輸入により、国内鉱山の多くが相次いで閉山した。廃坑は現在、渓流と深い森に囲まれた山中に静かに遺されている。
