秋田県 由利本荘市·神域・霊場
お竹地蔵
由利本荘市松ヶ崎、羽後亀田駅近くの橋のたもとに、小さな地蔵が祀られている。伝承によれば江戸中期の宝暦年間、亀田の町に住む娘「お竹」が行商の途中に増水した川(黒川)を渡ろうとして転落し、命を落としたという。その後、事故のあった場所に若い女性の霊が現れるという噂が広がった。近くの光禅寺の住職はこれを鎮めるため藩に架橋を願い出て、新しい橋が架けられた。橋の完成後、供養のために石工へ地蔵を注文し、運び入れる際に運び手の足が橋のたもとで動かなくなったため、その場所へ地蔵を安置したと伝わる。以来、橋は娘の名を取って「竹橋」「お竹橋」と呼ばれるようになり、地蔵も「お竹地蔵」と称されるようになった。一方、秋田県内で行われた民俗調査の記録には別の異伝も残されており、お竹は行商中の水難ではなく奉公先で折檻を受けて橋から身を投げた娘とされ、出没した霊を僧が供養して石地蔵を建てたと語られている。今日でも心霊スポットとして扱われ、女性の霊を見たとする目撃情報がまとめサイトなどに複数寄せられている。心霊スポット情報を集めた投稿サイトでは目撃した霊の性別を尋ねる投票が設けられており、女性との回答が多数を占める一方で男性や正体不明との回答も一部見られるが、実際に投稿された体験談は今のところない。石橋や地蔵そのものは静かな住宅地の一角にあり、日中は地域の生活道路として使われている。