高知県宿泊・居住跡系 心霊スポット

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高知県の心霊文化

黒潮の打ちつける太平洋に長く面する高知は、土佐藩の気骨と海の信仰が息づく南海の辺境である。日本最南端の断崖・足摺岬には身投げと補陀落渡海の伝承が深く残り、坂本龍馬を生んだ城下町には幕末の血が染み、室戸の岩礁の海岸線には漂着した亡者の物語が語り継がれる——黒潮が運ぶのは魚だけではないと、土佐の老人は今も静かにつぶやく。

宿泊・居住跡という場所

廃旅館や廃ホテルは、無数の他人が一夜の眠りと欲望を残していった「念の貯蔵庫」である。家主の急死、廃業、長期滞在者の執着が、色褪せた壁紙や朽ちた寝具に沈殿する。誰のものでもない部屋ほど、誰かの気配で満たされている。

龍河洞(龍河洞廃ホテル跡)
宿泊・居住跡·高知県 香美市

龍河洞(龍河洞廃ホテル跡)

龍河洞は高知県香美市の三宝山中腹に開口する鍾乳洞で、1934年に国指定の天然記念物・史跡に指定された。弥生時代の土器や炉跡が多数出土し、当時の人間活動を示す貴重な遺跡である。全長約4km、観光コースは約1kmが公開されている。 1980年代から1990年代にかけて、リゾート法施行と地方観光ブームの波に乗り、龍河洞周辺には複数のホテルや観光施設が立地した。この時期は全国の地方観光地で同様の投資が行われた時代である。しかし観光需要の変化と経営環境の悪化に伴い、一部の宿泊施設が廃業し、その建物が今も周辺に残されている。廃ホテル跡は私有地であり、老朽化による危険があるため立入は不可。

高知市旭廃旅館
宿泊・居住跡·高知県 高知市

高知市旭廃旅館

高知市西部の旭地区は、高知港に近い土佐の港町として、かつて商業・流通の中心地として栄えた。特に1924年の旭駅開設前後から街が整備され、駅周辺には商人や旅人を泊める旅館が立ち並んだ。玉水町は市内最大の遊郭として知られ、赤線が廃止される戦後まで繁華街としての機能を保ってきた。その後、高度経済成長期の都市化に伴い、新しい商業エリアへ人や商業が移動していき、旭地区の遊郭関連の建築物は次々と取り壊されていった。 廃旅館は、そうした盛衰のなかで取り壊されずに残された数少ない建築遺構である。戦災を免れ、昔ながらの街並みが保存されている旭地区全体のなかで、港町と遊郭が共存していた時代の痕跡を現在に伝えている。ネット上では、廃旅館から三味線音が聞こえるといった声も寄せられているが、こうした物語は、かつての賑わいを知る地域の記憶に根ざしたものと考えられる。

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