
湯布院 廃亭
大分県別府市の山間部に立つこの廃亭は、湯布院・別府の温泉観光圏が急速に発展した時期に営業していた宿泊施設。別府温泉は1976年をピークに観光客が減少し、1990年代のバブル崩壊後はさらに下降線を辿った。国内にテーマパークが増加し、海外旅行が一般化する中で、多くの地方温泉旅館は経営難に直面。この施設もその波に飲まれ、やがて閉鎖され、手入れのない状態で山中に取り残されることになった。バブル期の繁栄と失われた1990年代以降を象徴する建物として存在している。窓からは山並みと谷が見え、かつての宿泊客を迎えた面影はいまも薄く保たれている。


