
路上・交差点·大分県 中津市
旧中津城地下牢跡
中津城は1588年に黒田官兵衛が豊前6郡を拝領して築城開始し、細川忠興による大規模改修を経て、1621年に梯郭式の平城として完成した。堀に海水を引き込む構造から日本三大水城の一つとされ、以後、小笠原氏、奥平氏と城主を継いだ。 江戸時代を通じて中津藩の中枢として機能した城郭には、藩政に関わる各種施設が築造された。城内に存在したとされる石組の牢獄は、罪人を収容する藩営の施設として機能していた記録が地元に伝わる。こうした地下構造は、城郭防衛と秩序維持の両面で、当時の支配体制を象徴する空間であった。 現在、中津城の天守は1964年に復元され、奥平家の歴史資料を展示する資料館として運営されている。城跡には黒田孝高時代の石垣が九州最古の近世城郭遺構として現存し、本丸では黒田家と細川家による改修の痕跡を石垣の境界から読み取ることができる。