
中津川市旧馬籠宿の旅人霊
岐阜県中津川市の馬籠宿は、中山道第43番目の宿場。江戸期の参勤交代、商人、御嶽信仰の巡礼者、伊勢参詣者など、多くの旅人が往来した。木曽路は中山道のなかでも特に険しく、野宿や峠越えで死を覚悟する者も珍しくなかった。宿場の石畳沿いには馬頭観音や供養塔が現存し、道中で倒れた人馬への弔いが行われてきたことを物語る。 夜間の石畳を歩むと、自分の足音に遅れて藁草履のような乾いた足音が後ろをついてくる、常夜灯の下に菅笠の輪郭が一瞬浮かぶ、水車小屋から拍子木のような音が響く——こうした声がネット上では繰り返し報告される。昭和の火災復興を経た現在も、宿場を行き来した旅人たちの存在感は薄く確かに生きづけている。訪問時は現地住民への配慮を第一とし、夜間の無断立ち入りや大声は控えること。


