
かもめ荘
島根県出雲市大社町日御碕、稲佐の浜から日御碕灯台へ向かう県道29号沿いの海際に、かつて宿泊施設が建っていた。1970年に障害者向けの保養施設として建設され、翌1971年に開業。その後、日本海を望む景観を売りに一般向けの宿泊施設へ転用されたが、立地の不便さから利用が伸びず、1970年代後半には休業に至ったとされる。以降40年近くにわたり手入れされないまま放置され、地上2階・地下1階のコンクリート建物は風雨にさらされて荒廃した。廊下の奥にある頑丈な扉は錠と蝶番が錆びついて開かないままになっており、「開かずの扉」として恐れられた。内部を調べた記録では、冷蔵設備の跡とみられる機械が残るのみだったという。著名な霊能力者がこの建物を訪れ、あまりに多くの霊の存在を感じて除霊を断念し立ち去ったという話も広まり、テレビ番組で取り上げられたことで知名度が上がった。肝試し目的の来訪者が後を絶たず敷地内への立ち入りが問題化したため、2021年秋から解体工事が進められ、2022年2月に建物は完全に撤去された。跡地は現在グランピング施設として整備されている。