赤名トンネル
赤名トンネルは広島県三次市布野町横谷と島根県飯南町上赤名を結ぶ国道54号の隧道で、1964年9月16日に開通した。全長は約600メートル、標高はおよそ550メートルに達し、開通前は赤名峠越えで4.8キロメートルを要した道のりを2.8キロメートルに短縮した。峠そのものは古代から出雲と備後を結ぶ交通路として利用され、近世には石見銀山の銀を運ぶ銀山街道の最大の難所とされていた。このトンネルについては、白い服を着た若い女性の姿がトンネル内に現れ、走行中の車の前に立って消えるという話が伝えられている。ほかにも、もんぺ姿の老女が車にしがみついてくる、ランドセルを背負った子どもの姿が夜間に見られる、車内で女性のささやき声が聞こえるといった話も語られている。これらの現象は、峠道特有の急な下り坂やカーブが続く地形で交通事故が多いことと結び付けて語られることが多く、事故で亡くなった人々の霊であるとする見方が示されている。一方で、目撃情報の多さに比べて、心霊スポットとされる根拠は乏しいという指摘もある。

