
桂離宮
京都市西京区の桂川西岸に位置する桂離宮は、17世紀初頭に八条宮家初代・智仁親王と二代目・智忠親王によって約50年の歳月をかけて造営された皇族の別邸。豊臣秀吉の養子から後に放免された智仁親王は、不遇の人生を送る中で平安王朝の文化美学を引き継ぐ景勝地の創造に尽力した。 建築は書院造を基調に数寄屋風を採り入れ、古書院・中書院・楽器の間・新御殿の四棟が配置される。庭園は池泉回遊式で、大小5つの島を持つ58,000平方メートルの敷地に、四季に応じた茶室が設えられている。特徴は次々と景観が隠され、歩を進めるたびに新たな風景が突然展開する設計—視界の開閉を計算した構成が訪問者の感動を生み出す仕組みになっている。建築家小堀遠州の携わりの詳細は定かでなく、中沼左京や玉淵坊ら複数の職人による協働の可能性が高い。 国際的には、1933年にドイツの建築家ブルーノ・タウトが高く評価し、日本庭園の傑作としての地位を確立。現在は宮内庁が管理し、参観は事前申込による公開ツアーに限定されている。
