
その他·兵庫県 西宮市
甲子園球場の旧外野席跡
阪神甲子園球場は1924年8月1日、武庫川の河口低地に開場した日本初の本格的野球場である。大正13年という干支の縁起から命名された。開場初期から段階的な改修が加えられ、1936年に外野スタンドが大幅に拡張された。1943年の金属供出令により、それまで外野を含む全スタンドを覆っていた鉄傘は撤去され、同時にグラウンドは軍用車駐車場と化した。戦後7年間、球場は開放されたまま営業を続け、1951年に軽合金製の銀傘がスタンド上部に復活した。以降、銀傘は段階的に拡張・改修され、現在に至る。武庫川河口という立地と複数時代にわたる改修は、スタンド下部に歴史的な痕跡を層状に残している。このため、改修工事や保守管理の過程で、従来の構造と新旧の支柱・配線が共存する空間が形成され、夜間の限定的な照明下では視認しにくい領域が生じている。