
芦屋霊園の午前2時
兵庫県芦屋市の霊園は昭和28年(1953年)12月に開設された公営墓地で、六甲山南麓の剱谷地区の丘陵地170,000平方メートル以上の敷地に造成されている。日本庭園風に整備され、1500本の桜が植えられ、小川が流れ、松や楠木が配置されている。 立地上の特徴として、六甲山系南麓は急勾配で、冬季には北西の季節風が山越えして吹きやすい環境にある。深夜の丘陵地では、わずかな風音や流水音が増幅されて伝播しやすい音響特性を持つ。1995年の阪神大震災では、市内で452名が亡くなり、その後の社会的復興とともに霊園も多くの埋葬を経験している。 夜間に霊園を訪れた際に白い人影を目撃した、あるいは線香の香りや読経のような音を聴いたという報告がネット上で散見される。これらは特定の故人や事件に帰結せず、長年の弔いと多数の埋葬という背景を持つ土地に対する集合的な記憶の表れと考えられている。