
船橋市廃遊園地跡
千葉県船橋市浜町にあった船橋ヘルスセンターは、1955年の開業から1977年の閉園まで、21年間にわたって営業した総合レジャー施設である。温泉と遊園地を中心に、ボウリング場、アイススケート場、観覧車、ジェットコースター、人工スキー場、遊覧飛行場、ドッグレース場など多様な娯楽機能を備えており、ピーク時には1日10万人の来客を数えた東日本最大級の行楽地であった。 閉園の主因は1971年の東京湾岸地盤沈下対策による温泉汲み上げ禁止命令で、その後の集客減少に伴い1977年5月に営業終了。1981年には跡地の大部分に大規模ショッピングセンター(現ららぽーとTOKYO-BAY)が開発されたが、駐車場の一角には施設時代から存在する松の木が現在も保存されており、かつての賑わいの物質的証拠として残存している。 跡地周辺は再開発が進行中で、商業施設と住宅地が混在する状態にある。高度成長期の余暇文化を具現化した大規模施設の消滅は、地域に深い記憶の痕跡を留めており、当時を知る世代の間では郷土の歴史として語り継がれている。