鱒池亭
三重県伊賀市勝地、旧名賀郡青山町の山中に位置する木造の料亭旅館跡。青山高原の登山客や奥山愛宕神社への参拝客を対象に、奥山川で獲れる鱒などの川魚料理を提供していたとされ、1970年前後の開業以降営業を続けていたが、1990年代初頭に閉業した。建物は岩を組み込んだ造りで、階段や風呂にも巨岩が用いられている。閉業の背景については、経営難から経営者一家が心中したという噂が広く伝わっているが、出典は明確でなく、事実無根とする調査記録も存在する。この噂は、熊野市で起きた一家殺害事件の再現映像がこの建物で撮影されたテレビ番組が発端になったとの見方もある。ほかにも、従業員の女性が入水自殺したという説や、経営者の妻が精神を患い無理心中に至ったという説、経営者が家族を殺害した上で自ら命を絶ったとする説も語られている。訪問者からは男女の霊を見た、うめき声が聞こえた、背後に気配を感じたといった報告があり、心霊写真や、女性の顔が映り込んだとする映像が撮影されたとする話も伝わっている。建物は近年、窓ガラスの多くが失われ壁面の損壊や木造階段の崩落が進んで半壊状態となっており、敷地へ渡る橋の板もすでに失われているため、立ち入り自体が難しくなっているとされる。