
廃墟・残骸·愛媛県 今治市
今治市廃造船所跡
今治市の造船業は波止浜湾での船舶修繕から発展した産業遺産である。来島海峡の急潮を航行する船舶が潮待ちで立ち寄り、その間の船舶修理が修繕技術の蓄積へと結実した。1901年の檜垣造船所創業に始まり、1940年代に複数の造船所が統合、今治造船株式会社へと成長した。太平洋戦争中の操業停止を経て、1955年に再スタート。戦後の海運需要拡大に応じて、波止浜地区では金属加工音と溶接作業が日常的に響き渡る産業現場となった。1960年代から1970年代の高度成長期には「20日で1隻建造」のペースで船舶を量産し、やがて「瀬戸の4強」と呼ばれる競争力を持つに至った。現在も多くの造船施設が稼働する一方で、廃止・遺棄された造船所跡も市内各地に残存している。 ただし、当該廃止施設及び周辺地域は私有・管理区域であり、足場の不安定性、残置物、および有害物質が存在する。無断立ち入りは重大な人身事故および法的責任を招くため厳に控えること。